産婦人科 出生前遺伝カウンセリングを開始しました。

2019.06.27

1.診療内容

① 出生前診断不妊・不育など
② 生殖医療に関する遺伝カウンセリング

2.遺伝カウンセリングについて

染色体検査や遺伝子検査をお考えの方、ご家系内の体質や病気についてご心配のある方は、当院でお気軽に「遺伝カウンセリング」を受けていただくことができます。
 産婦人科と遺伝医療において、専門医のライセンスと豊富な経験をもつ医師が皆様のご相談にお応えします。出生前診断をお考えの方、ご家系内の病気の遺伝について心配な方、遺伝子検査をお考えの方など、お気軽にご利用いただけます。

「遺伝カウンセリング」では、個別にしっかり説明・相談を行うことで、正しい医学の知識をもって体質としての遺伝、遺伝学的検査の意義などを理解していただけます。遺伝医療を提供できる施設はまだ日本でも少なく、広島県東部地区においては当院のみでの開設です。

3.診療の詳細

①出生前遺伝カウンセリング

 当院では出生前診断をご希望の方には、事前に必ず遺伝カウンセリングを受けていただきます。検査への理解を十分に深め、安心して検査を受けていただくために、大切なカウンセリングです。ご夫婦、パートナーと一緒に話を聞くことも可能です。日本人類遺伝学会・遺伝カウンセリング学会認定の臨床遺伝専門医・指導医による遺伝相談です。

②出生前診断について

出生前診断とは、妊娠中の胎児が何らかの疾患に罹患しているかどうかを検査して診断することで、医学的目的は、あらかじめ出生前に診断をしておくことで、生まれたお子さんにスムーズな治療を行い、や適切な療育環境の提供を可能にするためです。胎児の疾患の診断や胎児の健康状態の評価を行う出生前診断は、大きく非確定検査と確定検査に分かれます。

非確定検査とは、新型出生前検査(NIPT)などです。当院では、まず超音波胎児ドック(11~13週)及び母体血による検査(母性血清とNIPT)による出生前検査を行っております。確定検査とは、絨毛検査・羊水検査で染色体の数や構造を調べる検査です。

4.検査の内容

①初期胎児ドック(11~13週)

妊娠11週から13週に、胎児超音波検査と初期母体血清マーカー検査による、胎児健診を行います。
・初期超音波検査
 胎児の心臓、胃、腸管、腎臓、膀胱などの臓器や頭蓋・脳の形成、手足、骨の形成の状態、へその緒や胎児の血流、胎盤の状態などから、染色体異常だけでなく様々な胎児の病気についてスクリーニングができます。初期超音波検査は中期超音波検査より検出率が高く、有用です。ただし形に現れない病気についてはわかりません。

②中期胎児ドック(14~20週)

初期胎児ドックで注意を要する場合、または初期胎児ドックを受けられなかった場合に行う、妊娠14週以降の超音波検査です。ほぼ赤ちゃんの形態が全身確認できる時期になり、画面に映し出される超音波画像で形態学的異常を詳細に診断します。赤ちゃんの心臓、頭部、胸部、脊椎、胎盤・臍帯の診断、妊娠後期には胎児の形態評価(顔面・脳・心臓等)や発育、血流、胎児の行動、羊水量、胎盤・臍帯等の診断を行います。所用時間は20分~40分。必要に応じて、赤ちゃんの外表や心臓は3D(立体的な画像)、4D(立体的な動画)での確認も行うことができます。検査結果は即日又は次回受診時に説明し、結果による遺伝カウンセリングを行います。

妊娠14週から20週には、母体血清マーカー(クアトロテスト)も行うことができます。妊婦さんから採血した血液中の4つの成分を測定し、赤ちゃんがダウン症候群、18トリソミー、開放性神経管奇形である確率を算出するスクリーニング検査です。 遺伝カウンセリングを受けていただき、精度や結果の解釈についてよく理解したうえで希望があれば、受けていただけます。結果報告は後日となります。

5.診療の流れ

診療の流れ

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6.費用について

遺伝学的検査料金表

遺伝カウンセリング

※基本的に自費診療

グループカウンセリング 20分につき2,500円
個別カウンセリング 4,000円~12,000
出生前検査

超音波検査(初期・中期)

5,300円

クアトロ検査

30,000円