肺がん検診(低線量CT検査) 放射線科部

低線量肺がんCT検診について(三原市)

低線量肺がんCT検診

がんは日本人の死亡原因として最も多い病気であり、その中でも肺がん死亡率は比較的高く、2023年には約7.6万人が肺がんで亡くなっています。(がんの部位別死亡数、第1位※国立がん研究センターがん情報サービス
肺がんは早期段階では自覚症状がほとんどないため、検診によって早期発見することが大切です。

胸部レントゲンとCT検査の違い

胸部レントゲン検査は、X線を一方向から照射し、体内を2次元画像として映し出す検査方法です。
一方、CT検査はX線を多方向から照射し、体の断面を撮影することで3次元的な画像を得ることができます。
このため、CT検査ではがんの位置や大きさ、広がりをより詳細に把握することが可能です。

胸部レントゲン

胸部レントゲン

低線量CT写真

低線量CT

「低線量」とは?

「低線量」とは、従来のCT検査よりも放射線の量(被ばく量)を抑えた検査を意味します。
検診を受ける多くの方は健康な状態であり、不要な被ばくはできる限り避けるべきです。そのため、検診では診断に必要な最低限の線量で撮影を行います。

低線量肺がんCT検診

メリット

  • 胸部レントゲン検査に比べ、早期発見率が高い
  • 通常の胸部CT検査より被ばくが少ない
  • 肺がんだけでなく、肺気腫・肺炎・気管支拡張症・肺結核・非結核性抗酸菌症などの呼吸器疾患や、動脈硬化、乳がんなど肺以外の疾患の発見にもつながる場合がある

デメリット

  • 放射線を使用するため、少量ながら被ばくを伴う
  • 良性の病変も発見されることがあり、良性・悪性の判別のため追加検査や経過観察が必要となる場合がある

検査について

  • 検査前の処置や検査に伴う痛みはありません
  • 検査時間は約5分です
  • 仰向けで寝台に横になり、「息を吸って止めてください」というアナウンスに合わせて約10秒間息を止めていただきます。「楽にしてください」という合図があるまでそのまま息を止めてください
  • ※両手は頭の上に挙げていただきます。肩の痛みがある方は、事前にスタッフへお知らせください

低線量CT検査

設備の特徴

Deep Learning 再構成技術を用いた80列マルチスライスCTを使用

キヤノンメディカルディープラーニングを活用した再構成技術を用いています。これにより、ノイズを低減しながら信号を強調し、従来よりも鮮明で高精細な画像の提供が可能です。
そのため、必要最小限の線量での撮影が実現できており、標準的な体型の方の場合、実効線量は約0.6mSvと非常に低い水準です。(一般的な胸部CTの約1/5)

CT検診に則した精度管理と安全管理を実施

当院には肺がんCT検診認定医師1名と肺がんCT検診認定技師1名が在籍しており、肺がんCT検診認定機構の基準に沿った管理・運営を行っています。

このような方におすすめします

  • 40歳以上の方
  • 喫煙指数600以上の方(喫煙指数=1日の平均喫煙数×喫煙年数)
  • 家族(両親・兄弟姉妹)にがんの既往がある方
  • たん・胸の痛みが1か月位上続く、または血痰が出る方
  • 過去に胸部X線検査で異常を指摘されたことがある方
  • 粉塵やアスベスト環境下での作業歴がある方
  • 重クロム酸、石綿、ピッチなどを取り扱った経験がある方

三原市おとなの健康診査(がん検診)を使うと3000円で受診可能です

健診項目 対 象 自己負担 検査内容
肺がん検診  40歳以上の方(月末年齢) 3000円 問診・低線量CT
 70歳以上の方(月末年齢)
 市民税非課税世帯の方
 生活保護世帯の方

受診される方へ

予約は不要です。直接、❶初診受付で申込み下さい。

 受付期間 令和7年6月2日から令和8年3月31日まで

 受付時間 平日 8:3011:30 13:3015:30

 (第1・3土曜日)8:3011:30 閉院日を除く)