ようこそ薬剤部へ
薬剤部は、薬剤師9名で構成されています。
薬剤師は、入院患者様のお薬の調剤、注射薬の払い出し、服薬指導、注射薬の調整(中心静脈栄養、抗がん剤等)院内製剤などを主な業務として行っています。
お薬の話
薬の服用時間
薬には飲む時の指示があります。くすりの効果を最大限に発揮させ、有害な作用を極力抑えるためにも服用時間を守ってください。
食前 | 食事の30分くらい前 |
食直前 | 食事のすぐ前 |
食後 | 食事の後30分くらいまで |
食直後 | 食事のすぐ後 |
食間 | 食事の後、約2時間後 |
頓服 | 必要な時だけ。 服用時間は決まっていません。 必要以上に服用しないようにしてください |
子どもへの薬の飲ませ方
小さなお子様は、お腹がいっぱいでお薬を飲んでくれなかったり、食べ物と一緒に吐いてしまうことがあります。
特に医師からの指示がない場合は、授乳前(食前)に飲ませてあげてもかまいません。
また、生後0ヶ月~1歳未満のお子様は昼間でも寝ていることが多いので、服用時間に無理に起こさなくても結構です。起きた時に服用させ、1日3回のお薬の場合はその後5~6時間空けてから、次の服用をさせて下さい。
飲ませ方の工夫
シロップ剤
スポイドなどを使って、頬の内側に流し込むと良いでしょう。また、哺乳瓶の空の乳首にシロップ剤を入れて飲ませることもできます。先に乳首だけを口に入れて、乳児が吸い始めたらシロップ剤を入れると良いでしょう。
ドライシロップ剤・散剤(粉ぐすり)
小皿などに1回分を出して、数滴水をたらして団子状に練り、手をきれいに洗い、練った薬を指先につけてお子様の上顎か頬の内側に塗りつけたあと、すぐに水などで飲ませる方法があります。水薬が一緒に処方されている時は、水薬に混ぜてもかまいません。1回分ずつ、飲 ませる直前に混ぜて下さい。
※ 1歳未満のお子様には、はちみつでお薬を飲ませないで下さい!
「小児ボツリヌス症」を発症するおそれがあります。」
少し大きなお子様(1~5歳くらい)の場合、アイスクリームやプリン、ココア等にお薬を混ぜて飲んでもかまいません。ただし、お薬を残さず飲めるように、食べきれる量に混ぜましょう。ココアやチョコレートアイスクリームはお薬の味を隠しやすいのでおすすめです。漢方などはミロに混ぜても良いでしょう。
※ 牛乳など、カルシウムの多い食品やミネラルを多く含む食品は抗生物質の効き目が弱くなることがあります。
※ 好みがありますので、混ぜる時には、1度、お子様が嫌がらずに食べられるかどうか試してからにしましょう。
どうしてもお薬の味が気になる時は・・・
- オブラートを使う
口腔内に貼り付いてオブラートが破れないように、オブラートの外側を水で濡らし、とろみを出してから飲ませると良いでしょう。 - 服薬補助ゼリーを使う
ゼリーの上にお薬を置き、その上をさらにゼリーで包むようにして使用する。抗生物質のドライシロップ剤では、なるべく苦みの出にくい中性の服薬補助ゼリーを選びます。
坐剤の使い方
坐剤は挿入後、便と一緒に出てしまうことがあるため、できるだけ排便後に挿入して下さい。まず、お子様をあお向けに寝かせます。膝を曲げるように両足を持ち上げて、足を押さえながら坐剤のとがった方を肛門に挿入します。入れた後、1~2分間ティシュで肛門を押さえて、坐剤が出てこないようにして下さい。
※ 挿入した坐剤がすぐに出てしまったら・・・
出てきた坐剤が、元の形のままであれば、それをもう一度挿入して下さい。ドロドロに溶けて しまったものが出てきた場合は、すでに体にお薬が吸収されている可能性があります。その 時は再び坐剤を挿入する必要はありません。
薬の保管方法
薬は湿気、高温状態、直射日光などで変色したり形状が変わったりする事があります。
特に湿気の多い梅雨や高温の夏などは注意が必要です。それぞれの薬に適した所に保管しましょう。
錠剤・カプセル剤・粉薬 | 缶や気密性のある入れ物などに入れて、なるべく涼しい所で保管しましょう。お菓子などに入っている乾燥剤を一緒に入れておくのもいいでしょう。 |
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水薬 | 未開封のもの以外は冷蔵庫で保管する方がいいでしょう。特に水で薄めている薬は腐敗しやすいので、長期間の保管はせず、処方された日数できちんと飲み切るか、捨てましょう。 |
坐薬 | 冷蔵庫やなるべく涼しい所で保管しましょう。 |
外用薬 | なるべく涼しい所で保管しましょう。湿布は乾燥しないようにチャックがあるものはきちんとしめましょう。 |
目薬 | 容器の先を目に付けないように点眼し、なるべく早めに使いましょう。 |
インスリン | 未使用のものは冷蔵庫で保管しましょう。ただし絶対に凍らせてはいけません。ペンにセットした使用中のものは室温(1~30℃)で大丈夫です。また飛行機に乗る際には機内に持ち込んで下さい。(気温や気圧の変動で凍結のおそれあり) |
お薬手帳、持っていますか?
おくすり手帳とは?
普段飲んでいる薬や、自分の体に合わなかった薬などを記録する手帳です。病院、薬局で薬をもらったら、その内容を記入してもらいましょう。
活用例
- 薬の重複を防止する事ができます。
2つ以上の病院にかかっている場合、同じ働きの薬を処方されている場合があります。病院または薬局で手帳をチェックしてもらい、薬の重複を防ぎましょう。* お薬手帳は病院別でなく、1冊にまとめましょう!
- 飲み合わせの確認ができます。
いま飲んでいる薬と相性の良くない薬、食べ物、健康食品などの確認ができます。自分で買った薬なども記入しておくと便利です。 - 緊急時に役立ちます。
旅行先や災害時など、いつもと違う病院にかかるとき、おくすり手帳を見せることでアレルギーのある薬や普段飲んでいる薬がすぐ分かり、医療機関にて迅速な対応を受けることができます。 - 検査や手術前に飲むのを止めなければならない薬の確認ができます。
検査や手術での出血をおさえるため、しばらくの間、飲むのを止めなければならない薬があります。飲んでいる薬の名前をすぐに思い出せない時など、おくすり手帳があると便利です。
参考までに、当院でも次の薬は飲むのを止めてもらいます。止めてもらう期間は薬の働きによって違います。(ジェネリック医薬品もあるため、薬の名前はこれが全てではありません。)
いつもは、薬局、病院で書いてもらう手帳ですが、自分流にはこんな風に使うことも出来ます。使い方は自由です。気になることがあれば、記入してみましょう!
- ドラッグストアやコンビニで買った薬の名前
- 健康になりたくて買った健康食品
- お薬についてわからないこと、困っていること
- お医者さんや歯医者さんに聞いておきたいこと
- 副作用かな、と思う症状があったときのこと
最後に・・・
受診・入院時にはおくすり手帳を持参してください。
お薬だけ持って来られた場合、分からないことがあります。
- 薬局・病院でもらった薬を袋から出し、別の容器に入れておられる場合、いつ、どの薬を、どれだけ飲んでいるのか正確に把握できないことがあります。
- 粉薬や、つぶしてある薬、半分にしてある薬は、何の薬か判別できないことがあります。
このようなとき、おくすり手帳が大変役立ちます。
また、入院中の薬の記録や、副作用などがあればそれを記録することで、退院後かかりつけ薬局に情報を引き継ぐことができます。